2011年11月16日

坂の町長崎と馬のつながり(長崎市八景町)

撮影日:2011(H23).11.03

『荷を運ぶ姿をもう一度見てみたい!』

今月初め、いつもお世話になっている「アトリエ隼 仕事日記」の管理人さんのお誘いで、長崎市内で最後の馬方さんだったお宅を訪問させて頂きました。

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「馬方さん」って?

すぐにピンとこない方もあると思いますが、平地が少ない長崎では斜面に家を建てる事が多く、自動車が横付けできない建築現場への資材運搬に馬が活躍していた時代がありました。
市内在住で40代以上の長崎人ならよく記憶されていると思いますが・・・。
そんな馬を使った資材運搬を生業とされていた馬方さんのお宅を訪問したのです。



私が学生の頃、通学の道すがら両脇にブロックやセメント袋などを下げ、狭い急な階段を一歩ずつゆっくり上がっていく馬とよくすれ違ったものです。
「馬も大変だなぁ-」と思うくらいで、突然の馬との遭遇でもびっくり驚いたというような感じはありませんでしたね。
それくらい、坂の町長崎の生活に溶け込んだ風景でした。
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(写真は長崎市役所都市計画部まちづくり推進室HPより、許可を得て掲載)

訪問した馬方さんの厩舎では、最も多いときで4頭の馬を飼っておられたそうです。
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内部は三畳ほどのスペースで、天井は低くいものでした。
荷役に使われていた馬が、小型の在来馬「対州馬」であったことから広いスペースは必要なかったのでしょう。
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最後の馬が厩舎を出たのが2009年2月。当時そのままの状態でいつ馬が帰ってきてもおかしくないような感じがします。
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使い古しの蹄鉄が、ここで馬が暮らしていたことを静かに教えてくれます。
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ここ八景町では、馬方をされていたお宅が他にも数戸あったそうです。また私が子供の頃過ごした日見地区では二人の方が馬方をしていたことが分かりました。
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長崎の坂道を上り下りしていた馬は「対州馬」ばかりかと思っていましたが、「対州馬」より体が大きな「木曽馬」も使っていたとのことでした。
雪が降る前の飛騨高山に、馬の買い付けに行かれていたそうです。
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今の長崎では車も入らないような斜面に家を建てることが少なくなり、昔から住んでいる人は高齢者ばかり、足腰が弱くなると便利な平地にあるマンションなどに転居する・・・。そんな街に変わりつつあります。
建築資材を運ぶ馬の姿は二度と見ることはできないかもしれませんが、何らかの形で馬と長崎の斜面で暮らす人たちの繋がりが復活する様子を見てみたい気がします。

突然の訪問にも関わらず、快くいろんなお話を聞かせて頂いた馬方のK様ご夫婦。本当にありがとうございました。
お二人の優しさに接し、ここにいた馬たちも家族同様大切に飼育されていたことを強く感じることができました。


chibitaro0102 at 01:00コメント(9)トラックバック(0)対州馬  

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コメント一覧

9. Posted by ちび太郎   2013年06月04日 18:44
おりょうさま

コメントありがとうございます。
長崎市内の坂道で、荷役する馬を見かけなくなってずいぶん経ちますね。
近年は馬どころか、人を見かけなくなった感じですが。
人と動物が共存できる社会であって欲しいと願っています。
長崎でお会いできる機会があることを、楽しみにしています。
これからもよろしくお願いします。
8. Posted by おりょう   2013年05月29日 20:18
長崎の馬の写真を探していたところ、こちらのさるく日記さんにたどりつきました。

記述してある2009年2月まで仕事をしていた最後の一頭の馬は今西山の福祉施設に飼われており、現在は私が馬で長崎の町をさらいてます。
http://www.facebook.com/#!/photo.php?fbid=187511191402751&set=a.100249883462216.443.100004316130409&type=1&theater

どこかでお会いすることがありましたら、お声をかけてください。
7. Posted by ちび太郎   2011年12月14日 02:19
takeppe さま

坂を上り下りするのは人だけでなく、馬も同じように息を切らしながらゆっくり歩んでいましたね。
長崎では当たり前の風景でしたが、これも数年前に姿を消してしまいました。
馬の役割がなくなった以上、働く馬の復活は難しいと思いますが、もう一度坂を上る姿を見たいと思っています。
6. Posted by takeppe   2011年12月10日 16:00
素晴らしい記事をありがとうございます。
私も実家が小島(今は更地になっていますが・・・)ですので、馬が資材を運んで往来するのを横目で見ながら、坂道で遊んでいました。
もう、ああいった光景は目にすることができないのかと思うと寂しさばかりがこみ上げてきます。
私も、その馬方さんとお話がしてみたかったなあ、とちょっぴりやきもちに似た感覚に襲われましたw
まだ、元気に暮らしていることが唯一の救いのような気持ちですが、それも我がままなのでしょうね。
なんにしても、私にとって、懐かしく、ありがたい記事をありがとうございます。
5. Posted by ちび太郎   2011年12月01日 20:41
G3さま

長崎ではよく見かける光景でした。
今は馬の代わりにキャタピラの付いた機械が資材を運んでいるようですが、車が入らない、車庫もないような場所に家を建てることが無くなってきました。
歳をとって急な石段、坂道を上り下りしないと買い物にも行けないのは、正直辛いものがありますね。
4. Posted by G3   2011年11月27日 18:54
今世紀までこうした形態が続いていたことに驚きました。
3. Posted by ちび太郎   2011年11月24日 02:18
ほしなべ様

いつも情報ありがとうございました。
馬が消えた厩舎、繋がれていた庭先の様子を想像していたので、写真を見せて頂き感謝です。
普段当たり前に目にしていた馬のいる風景が消えたことは、建物などが消えて(解体)いくのとはまた違った思いがありますね。
飼われていた馬2頭でしたか、今は市内の別の場所で元気に暮らしているそうです。


poiyo さま

路地でひょっこり馬と会うなんて、なかなかよそでは経験できませんね。
そんな風景も2年前を最後に消えてしまったのですから本当に残念です。
対州馬や木曽馬など、日本固有の在来馬はその数が激減し、対州馬は30数頭とも言われています。
馬は家畜ですから貴重な在来馬と言えども飼育する目的が無ければ数も増えません。
何とか活躍できる場が見つかればと願っています。
2. Posted by poiyo   2011年11月17日 00:59
こんばんは。
若い頃、資材を担いだ馬を見た事があります。
坂を上って、馬も大変だなあと思った事がありました。あの馬は、もういないのですか?
20年長崎を離れている間に変わってしまったのですね。
1. Posted by ほしなべ   2011年11月16日 17:01
5 お久しぶりです ほしなべです
長崎 大浦の馬については 4年ほど前に私のHPで紹介していjました
今回 ちび太郎さん達が 取材されたのは同じ場所のようです
私は 八景橋の上から撮影しました

馬は 02年9月には3頭いましたが 07年12月には1頭になっていました 09年2月までいた馬かもしれませんネ





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