2009年05月05日 00:26
三井三池炭鉱、最後の山・有明鉱(福岡県みやま市)
撮影日:2006(H18).12
「三井鉱山」120年に幕
少し前のことですが、3月31日を以て「三井鉱山」の社名が終わったことの報道がありました。
国から三池炭鉱の払い下げを受け、石炭採掘を始めてから120年。
大牟田・荒尾を中心として、日本のエネルギー産業を支えた企業名がついに消えてしまいました。
今日は三井三池炭鉱最後の山として1997(平成9)年に閉山した有明鉱の竪坑櫓や、関連施設を2006年末に撮影させていただいたものが出てきたのでご紹介します。
ゴールデンウィークの夜長、古い写真の整理でもしながら過ごすことにします。
「夕暮れの有明鉱」
まだ、巻揚機械室があったころの写真。
「三井鉱山」120年に幕
少し前のことですが、3月31日を以て「三井鉱山」の社名が終わったことの報道がありました。
国から三池炭鉱の払い下げを受け、石炭採掘を始めてから120年。
大牟田・荒尾を中心として、日本のエネルギー産業を支えた企業名がついに消えてしまいました。
今日は三井三池炭鉱最後の山として1997(平成9)年に閉山した有明鉱の竪坑櫓や、関連施設を2006年末に撮影させていただいたものが出てきたのでご紹介します。
ゴールデンウィークの夜長、古い写真の整理でもしながら過ごすことにします。
「夕暮れの有明鉱」
まだ、巻揚機械室があったころの写真。
(有明鉱概要)
日鉄鉱業が湧水などの理由により開発を中止していた有明炭鉱を、1973(S48)年三井鉱山が譲り受け、苦難の末、1973(S49)年12月有明炭鉱着炭に成功。
1976(S51)年5月三池炭鉱と有明炭鉱合併、同年10月1日有明炭鉱を有明鉱と改称。
1987(S62)年第二鉱と改称。さらに、1990(H2)年三池鉱と改称されたが、1997(H9)年3月30日閉坑になりました。 「有明鉱」はこの最後の時まで人員の入昇坑に使われて炭鉱でした。
有明鉱は最新技術を導入し、坑内はコンピューターによる24時間のチェック体制が敷かれ事故は起きないと言われた炭鉱でしたが、1984(S59)年1月坑内火災が発生、83名の尊い人命を失うという事故の歴史もありました。
「第一竪坑櫓」
一見するだけで、とても力強い印象を受けます。
この竪坑櫓と同型のものが、北海道の幌内炭鉱に残っています。
(幌内炭鉱は1989(H1)年に閉山、現存する同型の竪坑櫓は1967年(昭和42)年に建設される)
また、同様の型はドイツ・ツォルフェアアイン炭鉱の第12竪坑櫓が有名で、これは世界遺産に登録されています。
有明鉱の第1竪坑櫓も勝とも劣らない美しい姿です。
「第一竪坑櫓の巻揚げ機械室」
「日立製作所」
鋼索張力 人15450kg、硬22300kg
不平衡荷重 人2340kg、硬6800kg
巻上速度 6m/s、巻上距離 229.5m
ケーペプーリー径4500mm、鋼索径48mm
電動機容量 550kw
「第二竪坑櫓」
我が長崎の「池島炭鉱」、第二竪坑櫓と同型だと思います。
「第二竪坑櫓の巻揚げ機械操作盤」
動作状況が把握しやすい、とてもシンプルな構造になっているように思えます。
「第二竪坑櫓の巻揚げ機械」
「三井三池製作所」 (モーターは東芝製)
型式 ケーペ式、メインロープ径54mm、巻上速度9m/s
巻上距離326.65m、巻胴径5500mm、ヘッドシープ径5000mm
制動輪径5600mm、最大不平衡荷重6800kg、電動機出力700kw
現在の有明鉱は櫓2基を残し、巻き揚げ機械室や工作所、事務所等すべて解体撤去されています。
櫓2基の保存運動も起きているようですが、未だ明確な結論には至っていないようです。
現在の様子は、カテゴリ「炭鉱関連」の過去記事で掲載しています。
日鉄鉱業が湧水などの理由により開発を中止していた有明炭鉱を、1973(S48)年三井鉱山が譲り受け、苦難の末、1973(S49)年12月有明炭鉱着炭に成功。
1976(S51)年5月三池炭鉱と有明炭鉱合併、同年10月1日有明炭鉱を有明鉱と改称。
1987(S62)年第二鉱と改称。さらに、1990(H2)年三池鉱と改称されたが、1997(H9)年3月30日閉坑になりました。 「有明鉱」はこの最後の時まで人員の入昇坑に使われて炭鉱でした。
有明鉱は最新技術を導入し、坑内はコンピューターによる24時間のチェック体制が敷かれ事故は起きないと言われた炭鉱でしたが、1984(S59)年1月坑内火災が発生、83名の尊い人命を失うという事故の歴史もありました。
「第一竪坑櫓」
一見するだけで、とても力強い印象を受けます。
この竪坑櫓と同型のものが、北海道の幌内炭鉱に残っています。
(幌内炭鉱は1989(H1)年に閉山、現存する同型の竪坑櫓は1967年(昭和42)年に建設される)
また、同様の型はドイツ・ツォルフェアアイン炭鉱の第12竪坑櫓が有名で、これは世界遺産に登録されています。
有明鉱の第1竪坑櫓も勝とも劣らない美しい姿です。
{
「第一竪坑櫓の巻揚げ機械室」
「日立製作所」
鋼索張力 人15450kg、硬22300kg
不平衡荷重 人2340kg、硬6800kg
巻上速度 6m/s、巻上距離 229.5m
ケーペプーリー径4500mm、鋼索径48mm
電動機容量 550kw
{
「第二竪坑櫓」
我が長崎の「池島炭鉱」、第二竪坑櫓と同型だと思います。
{
「第二竪坑櫓の巻揚げ機械操作盤」
動作状況が把握しやすい、とてもシンプルな構造になっているように思えます。
「第二竪坑櫓の巻揚げ機械」
「三井三池製作所」 (モーターは東芝製)
型式 ケーペ式、メインロープ径54mm、巻上速度9m/s
巻上距離326.65m、巻胴径5500mm、ヘッドシープ径5000mm
制動輪径5600mm、最大不平衡荷重6800kg、電動機出力700kw
現在の有明鉱は櫓2基を残し、巻き揚げ機械室や工作所、事務所等すべて解体撤去されています。
櫓2基の保存運動も起きているようですが、未だ明確な結論には至っていないようです。
現在の様子は、カテゴリ「炭鉱関連」の過去記事で掲載しています。
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コメント一覧
4. Posted by ちび太郎 2009年05月10日 09:05
サルル様
こんにちは。
もう完全に施設は解体されてしまい、櫓がなければここに炭鉱があったことなど分からない状況です。
閉山後ではありましたが、内部を見せて頂くことができて幸いでした。
こんにちは。
もう完全に施設は解体されてしまい、櫓がなければここに炭鉱があったことなど分からない状況です。
閉山後ではありましたが、内部を見せて頂くことができて幸いでした。
3. Posted by ちび太郎 2009年05月10日 08:59
takeppe様
こんにちは。
CO2の問題とか解決し、クリーンエネルギーとして利用できる時代が来ることを願います。
日本にも相当量が眠っているようですし!
こんにちは。
CO2の問題とか解決し、クリーンエネルギーとして利用できる時代が来ることを願います。
日本にも相当量が眠っているようですし!
2. Posted by サルル 2009年05月06日 16:36
こんにちは。
中を見られるなんて素敵ですね。巨大なエネルギーを感じます。
>幌内炭鉱
そういえばバスの車窓から見たことがあります。
中を見られるなんて素敵ですね。巨大なエネルギーを感じます。
>幌内炭鉱
そういえばバスの車窓から見たことがあります。
1. Posted by takeppe 2009年05月06日 13:30
ついこの前までの「兵どもの夢の跡」・・・ですね。
いつかきっと、石炭の時代がもう一度くると信じています。
いつかきっと、石炭の時代がもう一度くると信じています。